短文

久々に作ったけどあんまりあまーいかんじにはなりませんでした…残念。

母親を薬師寺涼子にはめました。
怪奇事件簿だからわりとグロいよ？って話したら、全然問題ないとな。

ああ、この人、コーンウェル愛読者だった…

では続きからどうぞ。


彩社大学は、高校の人間が持ち上がるとは限らない。
同じように、大学から入学してくる人もいる。
つまり、『私の彼氏』を知らない人も、いるわけだ…。

だから何だと言われても困るわけだけどさ。

必ず聞かれるんだよね。
『どんな人なの』って。
ちなみに龍倉尋乃を除く持ち上がりの友人は、何故あいつがいいんだ、って言うわけだけど。


はっきり言って、私にも解らない。
問題のある箇所を言えって言われたらたくさん思い付く。というか問題しか浮かばない。
頭良過ぎるし、運動出来過ぎるし、スタイル良過ぎるし、要領良過ぎるし、顔なんて言うまでもない。スタイリストだったからファッションセンスもいい。
私なんて努力してもこの程度なのに、天性であれだから、人生阿呆らしくて腹が立つ。
ここまでだったらまだなんとかなるけど、中身なんて、問題だらけだ。
性格歪んでるし、享楽に耽るし、若干ストーカーか千里眼入ってるし、発言が下品な時あるし、たまに子供っぽく甘えてくるし、無差別に女の子の理性殺すし、目線がやばいし、存在が犯罪だし…駄目だ。やっぱりこいつ犯罪者だ。

でも、なんで私はこの立ち位置にいるんだろう。たまに、そう思うときもある。
そりゃあ、なんだかんだ居心地がいいわけで…

先生は偉いなぁって思うのは、重要なところでちゃんと気持ちを推し量ってることだと思う。

先生は無理矢理話を聞き出そうとしない。私が口ごもったりはぐらかしたり、暗に『言いたくない』と主張したとき、その先を追及してこない。
口の端を微かに上げて、「いつか自分から言いたくなるようにしてあげるよ」といわんばかりに笑みを浮かべる。
その表情は正直気味悪いけど、無理矢理いわせようとする不粋な人よりは私にとってずっといい。
私だって言いたくないことはあるし、聞かれたくないこともある。それを強制されたら、はっきり言って不愉快だし、冷める。
それが親密な人でなければなおさらだ。何故言わなければいけないのか。向こうがよくても私は良くない。
仲が良い人間でも全てを話す義理はない。勘違いするのはやめてほしい。

そして、もう一つ。
先生は期待を裏切らない。
どこかに行こうといって私が頷けば必ず連れていく。安請け合いしないし、軽い口約束も必ず守る。
私が乗り気じゃないまま適当に返事をしたらそれを見抜いてつれていかない。私が抱く淡い期待を見逃さずに、必ず応えてくれる。
だから、私も応えたいって、信じようって思ってしまうのかもしれない。
彼は謎だらけだけど、裏切ったり嘘をいうことはない。
だから、同性にも友達が多いんだろう。私の周りからは頗る評判が悪いけど。
私は、期待してしまうのだ。私に向けられたその瞳は、嘘ではないと。

そうやって、この男にはまっていくのだ。


「影貴ちゃん、聞いてる？」
ふと視線を窓の外から車内へ戻す。
「聞いてなかったね。何考えてたの？」
「いや、別に…」
視線を落とすと、彼の口元が笑みを作るのが、見えた。

「そう。ならいいけど。あ、そうだ」
赤信号に車を停め、二人の目線が、絡んだ。

「次の火曜の夜、ディナー食べに行かない…？」



ほら、そうやって、

「いいね、それ…」


私の考えなんて見通しちゃうんだから…





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実際先生みたいな人に好かれたらどうかなーと考えてみる、と、幸せなんじゃないかなって思うんだ。
そりゃあ、親バカですから。（笑）
所詮自分好みにつくってあるものですよ。キャラって。主役の相手なら、尚更ね。